ベビーマッサージレッスンの中で、背中のマッサージはよく取り入れられる手技のひとつです。
背中をやさしくなでたり、トントンとふれたり。赤ちゃんが気持ちよさそうにしてくれると、ママもほっとした表情になりますよね。
でも、レッスンの中で、「背中をなでましょう」「背中のマッサージでリラックスできますよ」だけで終わっていませんか?
背中は、赤ちゃんの体の使い方や緊張、安心感があらわれやすい場所です。
講師さんが背中の見方を知っていると、ただ手技を伝えるだけではなく、もっとママに安心やベビーマッサージの意味を感じてもらえるようになります。
この記事では、ベビーマッサージ講師さんに向けて、背中のマッサージで伝えたい赤ちゃんの体と発達の見方を3つご紹介します。
背中のマッサージで講師が伝えたい3つの視点
背中のマッサージは、単に「ふれあい」としてだけでなく、赤ちゃんの今の姿を見るきっかけにもなります。講師さんがレッスンで伝えたいのは、主にこの3つです。
- 背中の状態に気づく視点
- ベビーマッサージで安心につながる視点
- うつ伏せで背中にふれることの意味の視点
この3つの視点があると、背中のマッサージをママに伝える時の言葉が変わります。
ただ「背中をなでましょう」で終わるのではなく、「赤ちゃんの体をどう見て、どう関わるか」まで伝えられるようになります。
1.背中の状態に気づく視点
赤ちゃんの背中にふれていると、体に力が入っている様子に気づくことがあります。
たとえば、
- 肩まわりがこわばっている
- 抱っこでも体を預けにくそう
- うつ伏せになると、すぐに反り返ってしまう
このような姿が見られることがあります。
もちろん、講師がその場で理由を断言する必要はありません。でも、背中に力が入りやすい赤ちゃんは、体全体が少しこわばって見えたり、姿勢を変える時に不快そうな反応を見せたりすることがあります。
だからこそ、背中のマッサージでは、次の視点でみてみましょう。
- 今、どこに力が入っているかな
- 体の力が少し抜けてきたかな
レッスンでは次のような声かけができます。
おすすめの声かけ
- 今、少し背中に力が入っているように見えますね
- まずはゆっくりなでながら、赤ちゃんの様子を見ていきましょう
- ママの手がふれているうちに、少しずつ体がゆるんでくることもありますよ
このように伝えると、ママは「赤ちゃんの反応を見ながらふれればいいんだ」と気がつくことができます。背中のマッサージは、赤ちゃんの体の様子に気づく時間でもあります。
2. ベビーマッサージで安心につながる視点
背中は、赤ちゃんの安心感があらわれやすい場所でもあります。ママの手が背中にふれることで、赤ちゃんが手のぬくもりを感じたり、体を預けやすくなったり、表情がやわらいだりすることも。
ベビーマッサージで背中をなでることは、赤ちゃんにとって、「ママがそばにいるよ」「安心していいよ」「力を抜いても大丈夫だよ」と伝わるようなふれあいにもなり、赤ちゃんが安心しやすい関わりを作る時間にもなります。
レッスンでは、たとえばこのように伝えてみましょう。
おすすめの声かけ
- 背中をゆっくりなでながら、赤ちゃんの呼吸や表情を見てみましょう
- 少し力が抜けてきたように見えますね
- ママの手のぬくもりを感じて、安心しているのかもしれませんね
こうした声かけがあると、ママは赤ちゃんの小さな変化に気づきやすくなります。
そして、ただ「マッサージをした」ではなく、「赤ちゃんの体が少しゆるんだ」「表情がやわらいだ」「自分の手で赤ちゃんの安心につながった」という実感につながりやすくなります。
ベビーマッサージ講師さんにとって大切なのは、ママが赤ちゃんの反応を見られるように、そっと言葉を添えることです。
その言葉があることで、ママは「これでいいんだ」と安心しながら、お家でもふれあいを続けやすくなります。
3.うつ伏せで背中にふれる意味を届ける視点
背中のマッサージは、うつ伏せの姿勢で行うことも多いですよね。うつ伏せになると、赤ちゃんは仰向けとは違う体の使い方をします。
- 首を少し持ち上げる。
- 顔を左右に向ける。
- 肩まわりを使う。
- 腕で体を支える。
- 背中や体幹を使って姿勢を保つ。
このように、うつ伏せは赤ちゃんにとって、体を使う経験にもなります。その姿勢で背中にやさしくふれることは、赤ちゃんが自分の背中や体の後ろ側を感じるきっかけにもなります。
レッスンでは、ママにこのように伝えることができます。
おすすめの声かけ
- 「うつ伏せで背中にふれると、赤ちゃんが背中や体の後ろ側を感じるきっかけになります」
- 「うつ伏せの姿勢では、首や肩、背中、体幹を少しずつ使います。短い時間でも、赤ちゃんが安心して体を使える経験を重ねることができますよ」
- 「背中をやさしくなでながら、赤ちゃんがどんなふうに顔を動かすか、腕で支えようとするかを見てみると、今の体の使い方が見えてきますね」
このように伝えると、ママはベビーマッサージの意味や価値をより理解できるようになります。
背中のマッサージで、ママに届ける安心
ここまでで、背中のマッサージで講師さんがママに伝えたい3つの視点についてお話してきました。背中のマッサージ一つとっても、講師さんの声かけによって、ママの受け取り方が変わります。
- 背中に少し力が入っているように見えますね。まずはゆっくりなでてみましょう
- ママの手がふれて、少し表情がやわらいできましたね
- 赤ちゃんのペースに合わせることも、大切な関わりになっていますよ
こうした声かけは、ママはベビーマッサージを「できたかどうか」ではなく、わが子の今の成長段階に気づき、ふれあいを通して心を通わせる大切な時間として感じやすくなります。
ただ手技を行うだけではなく、ママに安心を届け、赤ちゃんの今の姿を言葉にして伝えられるようになりたいですね。
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