ベビーマッサージレッスンの中で、赤ちゃんがうつ伏せを嫌がってしまい、背中のマッサージに進めない。そのような経験はありませんか?
仰向けのマッサージまではご機嫌だったのに、うつ伏せにした途端に泣いてしまう。すぐに体を反らせてしまう。
ママもなんとか周りと同じようにしてみたいのに、できなくて居心地が悪そうな様子。
そんな時、講師さん自身も、
「このまま続けていいのかな」
「背中のマッサージを飛ばしてもいいのかな」
「ママに何と声をかけたらいいんだろう」
と迷ってしまうことがあるかもしれません。
この記事では、ベビーマッサージ講師さんに向けて、赤ちゃんがうつ伏せを嫌がる時の考え方、レッスンでできること、ママへの声かけ、お家でできる取り組みについてお伝えします。
赤ちゃんがうつ伏せを嫌がることは珍しくありません
ベビーマッサージレッスンで、うつ伏せを嫌がる赤ちゃんは決して珍しくありません。うつ伏せは、赤ちゃんにとって仰向けとはまったく違う姿勢です。
床にお腹や胸がつく感覚。
顔を横に向ける感覚。
首や背中、肩まわりを使う感覚。
いつもと違う視界。
赤ちゃんによっては、その姿勢にまだ慣れていなかったり、体の使い方が難しかったりして、不安そうな反応を見せることがあります。
また、その日の眠さや空腹、場所への緊張、ママから少し離れる不安などが重なることで、いつもより嫌がることもあります。
だから、レッスン中にうつ伏せを嫌がった時は、赤ちゃんが今どんな様子なのかを見ていくことが大切です。
うつ伏せを嫌がった時に講師ができること
無理にうつ伏せを続けなくて大丈夫と伝える
うつ伏せを嫌がっている時は、無理にその姿勢を続けず、いったん抱っこに戻したり、仰向けに戻したりして大丈夫なことをまずはママに伝えましょう。
講師さんが焦った様子を見せてしまうと、ママも、
「うちの子、できないのかな」
「泣かせてしまって申し訳ないな」
「このまま続けた方がいいのかな」
と不安になりやすくなります。
そんな時こそ、講師さんが落ち着いて、
「今日はうつ伏せの気分ではなさそうですね」
「無理に続けなくて大丈夫ですよ」
「赤ちゃんのペースに合わせて進めていきましょう」
と伝えられると、ママも安心しやすくなります。
ママが安心してその場にいられること。それも、ベビーマッサージ講師さんの大切な役割です。
うつ伏せ以外の形で背中にふれる
赤ちゃんがうつ伏せを嫌がる時は、姿勢を変えて背中にふれることもできます。
たとえば、
- 抱っこの姿勢で、背中をやさしくなでる
- 横向きの姿勢で、背中にそっとふれる
- 仰向けのまま、肩まわりや胸、お腹にふれる
このように、レッスンの中でできる選択肢はいくつもあります。
赤ちゃんが嫌がった時、予定通りにできない時こそ、講師さんの関わり方がママの安心につながります。
赤ちゃんがうつ伏せを嫌がる背景を観察する
赤ちゃんがうつ伏せを嫌がる背景には、さまざまな理由が考えられます。
たとえば、
- 首や背中を使うことにまだ慣れていない
- 肩まわりに力が入りやすい
- 背中に力が入りやすく、体をゆるめるのが苦手
このように、うつ伏せを嫌がる様子の中には、赤ちゃんの体の使い方や発達の途中経過が見えることもあります。
もちろん、講師がその場で理由を断言する必要はありません。
大切なのは、
「今、この赤ちゃんにはどんな姿勢が安心かな」
「どんなふれあいなら受け入れやすいかな」
「背中や肩まわりに力が入っていないかな」
と見ていくことです。
発達の視点があると、レッスン中の赤ちゃんの反応を、単なる“できる・できない”ではなく、今の体の使い方を観察できるようになります。
背中のふれあいは、赤ちゃんの安心や成長において大切な意味があります
ただ、背中のマッサージやうつ伏せは、赤ちゃんの安心や成長において大切な意味があります。
背中は、赤ちゃんの緊張や安心感があらわれやすい場所です。
背中に力が入っていると、体全体が少しこわばって見えたり、反り返りやすかったり、抱っこでも落ち着きにくかったりすることがあります。
そんな時に、背中をやさしくなでたり、トントンとふれたりすることで、赤ちゃんがママの手のぬくもりを感じやすくなります。
また、うつ伏せの姿勢で背中にふれること自体にも、大切な意味があります。
うつ伏せになると、赤ちゃんは首や背中、肩まわり、体幹を使いやすくなります。
その姿勢で背中にやさしくふれることで、赤ちゃんが自分の背中や体の後ろ側を感じるきっかけになります。
また、うつ伏せで過ごす時間は、顔を上げる、左右を見る、腕で支える、体を安定させるなど、これからの発達につながる体の使い方にも関係しているのです。
お家でできる取り組みを、ママに提案してみましょう
レッスン中にうつ伏せを嫌がった赤ちゃんには、レッスン中は他の姿勢で対応しながら、お家でできる小さな取り組みをママに提案してみましょう。
たとえば、
おすすめの声かけ
- 「床でいきなりうつ伏せにするのではなく、まずはママのお腹や胸の上で試してみましょう」
- 「機嫌のいい時に短い時間からがおすすめです」
- 「うつ伏せにしたら、まずは背中をやさしくなでて、安心できるようにしてみましょう」
このような提案なら、ママもお家で取り入れやすくなります。大切なことは、“うつ伏せをできるようにする練習”として頑張らせるのではなく、“ふれあい”としてママに伝えることです。
「こういう関わり方もできますよ」という一つの選択肢としてお伝えできると、ママも赤ちゃんも負担なく取り組みやすくなります。
ママへの声かけで、レッスンの安心感は変わる
我が子がベビーマッサージ教室で、周りや先生と同じようなことができなかった時、ママは少し不安になります。
「泣いてしまって迷惑じゃないかな」
「場違いかもしれない……」
そんな気持ちになるママもいます。
だからこそ、講師さんの声かけがとても大切です。ベビーマッサージ講師さんが発達の視点を持っていると、ママへの言葉も変わります。赤ちゃんの今の姿をやさしく説明しながら、安心につながる声かけができるようになると良いですね。